不眠症|烏丸御池駅すぐの精神科・心療内科|烏丸御池かねみつメンタルクリニック
不眠症とは

夜眠れない状態は、純粋な不眠症のこともあれば、他の精神疾患や身体的な病状と関連していることもあります。
具体的には、仕事や私生活における不安感・プレッシャーや引越し・転職などの環境変化や、音・気温・日光の当たり方などの自然環境による影響など、様々な環境要因によってストレスを受けたり、精神疾患の症状として、睡眠障害が引き起こされている場合もあります。例えば、うつ病や不安障害などの精神疾患は、睡眠障害である不眠症状を伴う病気です。とくに慢性的な不眠症状がある場合や、落ち込み、憂鬱な気分が続く場合は、睡眠障害の裏に精神疾患が潜んでいる場合もあるため注意が必要です。
烏丸御池かねみつメンタルクリニックでは、薬物治療、ストレス軽減につながる環境調整など患者さんと相談しながら治療方針を決めていきます。まずは一度ご相談ください。
不眠症の症状
入眠障害 |
寝つきが悪い |
中途覚醒 |
眠りが浅く途中で何度も目が覚める |
早朝覚醒 |
早朝に目が覚めて二度寝ができない |
不眠症の治療
不眠症の治療においては、不眠症状の原因に対してのアプローチ、薬物療法が検討されます。また、良質な睡眠を保つことができるような睡眠衛生指導が行われます。たとえば、毎日なるべく決まった時刻に寝起きする、日中に光を浴びる、寝る前のカフェインやブルーライトを避けるなどが挙げられます。
薬物療法は安全性が高く、依存性の少ない薬物が優先されますが、場合によっては従来の依存性のある薬物なども使われます。薬物は漫然と継続するのではなく、定期的に症状を評価し、可能であれば減薬・休薬も試みます。
下記に厚生労働省によって定められた『睡眠障害対処 12の指針』をご紹介致します。どのタイプの不眠にも当てはまります対処法ですので、ご参照ください。
睡眠障害対処12の指針
- 睡眠時間は人それぞれ、日中の眠気で困らなければ十分
睡眠時間に拘らず日中しっかり覚醒して過ごせるかを睡眠充足の目安とします。
- 刺激物を避け、眠る前には自分なりのリラックス法を
就寝前4時間のカフェイン摂取、就寝前1時間の喫煙は避けましょう。軽い読書、音楽、ぬるめの入浴、アロマなどの香り、ヨガ、ストレッチなど。
- 眠くなってから床に就く、就床時刻にこだわりすぎない
眠ろうとする意気込みがかえって頭をさえさせ寝つきを悪くします。入眠時刻の2〜4時間前の時間帯が1日の中で最も寝つきにくいことがわかっており、早く床についても入眠することは難しいです。その日の眠気に応じ眠くなってから床につくことが基本です。
- 同じ時刻に毎日起床
早起きが早寝に通じます。毎朝同じ時刻に起床し、起床後なるべく早く太陽の光を浴びることで体内時計のリズムがリセットされると、そこから約15〜16時間後に眠気が出現します。
- 光の利用でよい睡眠
目が覚めたら日光を取り入れ、体内時計をスイッチオン。夜は明るすぎない照明に。
過度に明るい夜間の照明は体内時計のリズムを遅らせることとなり、自然な入眠時刻が遅れてしまいます。
- 規則正しい3度の食事、規則的な運動習慣
規則正しく朝食をとっていると、消化器系の活動が活発になり、朝の目覚めを促進します。逆に夜食を食べすぎると眠る時間帯に消化器系が活動してしまい睡眠が妨げられます。運動習慣は熟眠を促進します。
- 昼寝をするなら、15時前の20〜30分
昼食後から15時までの30分未満の昼寝は日中の眠気を解消し、その後をスッキリと過ごすのに役立ちます。30分以上の昼寝は身体と脳を眠る体制にしてしまい、しっかり覚醒するのが困難になります。夕食後に居眠りをすると、その後目がさえてしまい、いつもの就床時刻に眠れなくなることがあります。
- 眠りが浅いときは、むしろ積極的に遅寝、早起きに
入眠時刻の2〜4時間前が最も寝つきにくい時間であることから、早く床に入ってもなかなか寝つけずよけいに不安が増強されます。必要以上に長く床で過ごすと、かえって睡眠は浅くなります。このような場合、むしろ遅寝、早起きにして就床時間を減らす。これにより必要なだけ床で過ごすようになるため熟眠感が増す。
- 睡眠中の激しいイビキ、呼吸停止や足のぴくつき、むずむず感は要注意
背景に睡眠の病気があり専門治療が必要になることがあります。
睡眠時無呼吸症候群は激しいイビキと睡眠中の頻回の呼吸停止、呼吸再開に伴う覚醒を繰り返す疾患です。
むずむず脚症候群は夜入床してから数時間にわたって、じっとしていると足がむずむずしたり、ほてったりして、不快な感覚のため、なかなか寝つけない状態を呈する疾患です。
- 十分眠っても日中の眠気が強い時は専門医に
日中の過剰な眠気は睡眠不足、睡眠障害によるものがほとんどであるが、中にはナルコレプシーなど過眠症という病気が隠れている場合があります。過眠症の治療は当院では行っておりませんので、専門外来受診をお願いしております。
- 睡眠薬代わりの寝酒は不眠のもと
睡眠薬代わりにアルコールを使用すると、寝つきはよくなるが夜間後半の睡眠が浅くなり中途覚醒が増えるため睡眠の質的悪化を招く。連用すると容易に慣れが生じ、同じ量では寝つけないため使用量が増加してしまい悪循環となります。
- 睡眠薬は医師の指示で正しく使用を
一定時刻に服用し就床。アルコールとの併用をしないように。
最近は比較的依存性、副作用の少ない睡眠薬も開発されています。
以上のように日常生活のちょっとした習慣を改めることで少しでも睡眠の質が改善できる可能性があります。是非実践してみてください。